「魂がこもってない」と誰が決めた?
「AIで創作なんて、魂がない」──
ありがちだな、そのセリフ。何回聞いたか数えたくもねぇ。
だけど、お前が“魂”って言葉で排除してるその中身、具体的に何だよ?
手描きで線を引いたら魂が宿る?
じゃあペンタブは?画像補正は?トレースは?
無料ブラシやフォントを使ったら、それはもう“AIと変わらねぇ”んじゃねぇのか?
そう──お前がやってるのは“手作りごっこ”だ。
語るために手段を選ばなかっただけ
俺は絵が描けねぇ。構図もパースも、クソもない。
だけど、語りたいことがあった。
だからAIに頼った。
“楽をした”んじゃない。“語れない”から、道具を借りた。それだけだ。
手描きじゃなきゃダメ?
じゃあ、筆文字しか許さねぇってのか?
魂ってのはな、道具の選び方じゃねぇ。
「どうしても語りたかった」って衝動があるかどうかだ。
問題の一文──意味の外側へ
「昨日、去年亡くなったジョンという犬と、明後日ドッグランに行く予約をするため、高速道路を走らせて現地に行った」
これ、文法は合ってる。でも、意味は崩壊してる。
これをAIにイラストにしろと投げたら、どうなると思う?

これだ。変な改変がされるんだよ。
死んだはずの犬が笑顔で助手席に座ってる。
生きてる前提で、記念写真みたいに仕立ててくる。
何故か車が道路と直角に止まってる。
──つまり、AIは“意味の破綻”を殺して、都合のいい補完をする。
でも、人間は──
人間だったら、こう語るかもな:
「命日に訪れる予定だったのかもしれない」
「名前を引き継いだ子犬との旅かも」
「夢で見た風景の話なのかも」
バラバラで、正しくないかもしれない。
でもな、そこに“物語”が生まれてるんだよ。
語りは整合じゃない。逸脱だ。
AIを怖がる創作者様へ。
お前が怖れてるのは“AIの精度”じゃない。
“自分の語りが、整ったAIに負けそうなぐらい薄っぺらい”ってことだろ?
なら言ってやるよ──
俺は、破綻の中に物語を見つける側だ。
“整ってない”からこそ、語る意味があるって知ってる。
だから、語る。
整合性の外で、意味の外で、俺は語る。
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